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兼業主婦のオタク雑感ブログ/アニメ・海外ドラマ・商業BL感想他

「女性にとって最も大切なことは子供を2人以上産むこと」発言の件

大阪市立中学校の男性校長が、全校集会で「女性にとって最も大切なことは子供を2人以上産むこと」と発言した件について。

この発言はそもそもメディアが妙な抜粋発表をしてしまった所為で少し的外れな議論がなされている。ニュースで流れた発言の主旨と全文とでは全く印象が違う。悪意のある切り取り報道はどうにかならないものだろうか。

 

そんな訳で、全文を探してみた。

www.huffingtonpost.jp

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個人としては概ね賛成したい発言である。私自身妊娠を望んで色々調べてみたら、やはり妊娠・出産のキーパーソンは女性なんだな、と思ったから。

勿論、子作り・子育ては男性との共同作業だとは思うし、女性は働けない時期が発生してしまうので長らく男性の経済的援助を欲する。
しかしながら、特に女性に対して語りかけたくなる気持ちも分からんではない。寧ろ超分かる。実際、妊娠出産について知る程に、母体(女性側の周期)が主役の行為なのだと思い知らされる。そして、精子よりも母体の方が、ストレスや生活習慣に影響を受けやすいのだ。

 

20代をハードワークに費やしてしまった自分は、既に妊娠出産を終えている女友達がちょっぴり羨ましかったりもする。20代前半が最も妊娠し易い、と知れば余計に。20代を仕事に捧げたからこそ今のキャリアに満足出来ているので、ただの無いものねだりなのかもしれないが。それでも妊娠適齢期を考えれば、学歴や仕事より妊娠出産を優先する価値観のメリットだって伝えるべきだと思う。

 

この先生は、幼い頃から妊娠や出産を意識すれば、女子達が自分の体を大切に出来るだろう、と考えたのかもしれないね。それに、発言の中盤では、男子に対しても子育てに協力しようといった主旨のことを説明しているので、要は、妊娠・出産は人生や社会生活においてとても重要なこと、と言いたいんじゃないかな。
まぁそもそも論として「妊娠出産は人生において重要な訳じゃない」派もいらっしゃるので、その意見もきちんと尊重したい。

 

ただ、今回の件はそれ以前に「女性にとって」と断定してしまった為、脊髄反射的に気分を害してしまった女性が多かった感は否めない。全文を読めば女性差別をしたいといった主旨の発言ではないと解る気もするが、感情的になってしまえば理解力も落ちるだろう。

 

何にしても、正しく主張することの難しさを痛感した。今回の場合は、妊娠出産の大切さを問う程度にした方がバッシングを浴びにくかったんだろうが、それはあまりにも凡庸な言い回しで、今度は意図が伝わりにくいかもしれない。