漫画感想「花のズボラ飯」久住 昌之、水沢 悦子
私も批判レビューに近い感想を持っていましたが、全三巻購入済みだったりします。理由は後述。
購入理由
何故「うーん」と思いながら三巻すべてを購入してしまったのか。
理由はとんでもない勘違いの為。
ゴロさんっていう最愛の夫は既に死んでいて、花はショックから精神異常者になってしまった、って設定なのだろうと、本気で思っていたのです。妙に過保護な両親や周囲のキャラクターの優しさもそれに起因している、と。しかも、二巻目を読了した時点でもやっぱりまだその設定を信じて疑わなかった。
驚く程の部屋の汚さも、あの自分アゲで他人サゲの寒い独り言も精神異常者ゆえのもの。じゃあ、その真実が明かされるまでは付き合おうじゃないか、と。完全に楽しみ方を間違えていたのです。
だから、三巻を読んで愕然とました。
ゴロさん、生きてる・・・!
ゴロさんの息吹が、未だかつてない程はっきり。
極めつけは、この久住先生のインタビューですよ。
>(花にとってのゴロさんの存在は)コロンボの『ウチのカミさんが・・・』っていうのと近い。
この一文で、ゴロさんの生存が完全に確認されました。
花の行動は全部精神異常に因るものではなく、性格・・・orz
しばらくショックで放心してしまいました。。。
勘違いの発端
私は「後味の悪い話」「意味がわかると怖い話」の類が大好きな人間なので、そのような、トンチキな考察をしてしまっていたのだと思います。
あとはそれ以前に、実母の影響があるのかもしれません。
実母は極度の綺麗好きで働き者で、元お嬢様らしい美しい食べ方で、文句や悪口が大嫌い。自分だけの為に食事を作るとしても手抜きをしません。
だから、あそこまで怠惰な生活スタイルの女性(花)、は私の中であり得ない存在であり「何か理由があるに違いない」と無意識に考えて、自分好みの設定へと繋げてしまったんですね。。お恥ずかしい話です。
ちなみに「花のズボラ飯」「考察」などでワード検索すると、私と同様の考えの記事が何件もヒットしたので、恐らく価値観が近いのだと思います。電子書籍最大手のパピレスさんのサイト上でも同様のレビューをみかけました。。お気持ち、とても解ります。
花が嫌われる理由
あの、依頼心が強くて無責任で感情的で怠惰な性格を「隙があって和む」と思うか「だらしない」と思うかによって評価が分かれるんでしょうね。
食べ方の汚さについても同じ。「自然体」と受け取るか、「怠惰」と受け取るかの違い。
どうでしょうね。実家の飼い犬だと思えば「和む」かもしれません。
他人への文句が多い点には辟易してしまいますが。